夢中さ、君に。
なんだか女性っぽくない絵柄と、熱いタイトルがずっと気になっていた。
気になっていた割になかなか手を出せずにいたんだけども、やっと最近になって読了。
感想めちゃくちゃ面白い。
変な高校生と、その周囲の人々のバカっぽい日常。
基本1話完結の短編だけど、特定の人物が続けて登場する連作になっている。
特に林君シリーズが良かった。
「無駄なことをするのってなんかいいでしょ。」って言葉とか、熱い青春のもとは違った温度で高校生を満喫している感じがして良い。
2話目の〔友達になってくれませんか〕は、本の感想をSNSに書いた女子高生が、それをきっかけに林君と友達になるだけの話。これも読書家同士の決して高くない温度感での交流が読んでいて楽しい。というかこの話がとても好きだった。
陰キャよりの小ネタやギャグも面白い。1話目の最後に林君が職質されていたコマはめちゃくちゃ笑った。たまに若干BLっぽいテイストが入っていたけど、まあこれくらいならセーフかと思う。
総じて、温度感がちょうどよくて作者のセンスも信頼できるいい漫画だった。あとがき漫画を読むに作者も結構陰キャっぽいけどセンスがあるなーと思った。